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ERIKO OSAWA

滋賀県情報

2019.08.08

夏のイングリッシュガーデンへのいざない

 

季節ごとに美しい花や食、自然体験などで“ 癒し”を提供する「ローザンベリー多和田」。

代表取締役の大澤恵理子さんは専業主婦から転身し、生まれ育った米原市の

山間の荒廃した採掘跡地に、見事なイングリッシュガーデンを造り上げました。

どのようなストーリーがあるのか、また、夏の庭園の楽しみ方を伺いました。

 

―なぜ、この地で庭造りをしようと思われたのでしょうか。

 

この土地との出会いは47 歳のときでした。子育ても終わり、自分の好きな庭造りができる土地を探していたときのことです。立派な桜やヒマラヤスギの木があり、四方を緑豊かな山に囲まれ「理想郷だわ!」と思い、この土地に決めました。土は痩せているどころか岩盤の上に粘土質の土といった最悪の状態だったので大変でしたが、私が地面に棒で線を引いたところが道になり、木などが植えられていくと、徐々に思い描いていたことが形になり本当に楽しかったです。

 

 

庭園には季節ごとの花が咲いている(写真は6月3日撮影)。

 

 

―どのような庭園を目指しましたか?

 

英国式を模倣するのではなく、この土地の持ち味を生かしながら「美しくて感動できる庭」を目指しました。その結果、1. 3 ヘクタールにおよぶ庭園はバラや宿根草などの7つのエリアに分かれ、アンティークレンガやロートアイアン(鍛鉄)、周囲の借景などが調和した、季節ごとに魅力のある庭になりました。こうした庭が実現できたのは、私が幼少の頃から洋風庭園に親しんできたことに加えて、自分の感性を信じて理想を追い求めることができたからだと思います。

 

広大な敷地を約1Km走るSL列車ミルキーウェイ(有料)。

 

 

―専業主婦から社長になり、ご自身に変化はありましたか?

 

はい。開園当初は、お客様好みの花が少なかったり、手入れが行き届かなかったりしたので、お客様からたくさんのご意見をいただきました。スタッフにも気まずい思いをさせてしまっていたので、精神的に一番つらかったです。ですが、お客様は感動を求めて来られるので、ご期待に応えるためには、自分たちの感性と流行そのどちらも大切にしながら変わっていくことが必要だと思うようになりました。また、昨年は台風でヒマラヤスギが13 本も倒れてしまいました。ショックでしたが前を向くしかありません。おかげさまで現在は県外からのお客様やリピーターの方も増えました。この庭にはゴールがないので、これからもより美しく充実していくのが私の目標です。そして、足元にひっそりと咲く花にも感動していただけるような風景をつくっていきたいと思います。

 

世界初となる「ひつじのショーン」のリアルワールドも。大人から子供まで楽しめる。

 

―最後に、夏の庭園の楽しみ方を教えてください。

 

夏はユリやエキナセアなどの花が私たちを癒してくれます。また、大きな東屋は池の上を吹き渡る涼しい風が入るので隠れた人気スポットです。木陰や庭の見えるカフェで過ごすのもお勧めです。そこかしこに多様な花を植えてあり、見る角度によって景色が全く違うので、まるで宝探しのように楽しいとおっしゃるお客様もいらっしゃいます。ぜひ、あなただけの宝物を見つけにいらしてください。

 

■ PROFILE

大澤 恵理子(おおさわ えりこ)さん

株式会社メリーデイズ 代表取締役

 

米原高等学校を卒業後、名古屋でデザインを学ぶ。

2003年10月から米原市の採掘跡地の緑化に着手、8年の歳月をかけて庭園を整備した。

2011年「ENGLISH GARDENローザンベリー多和田」を開園。

社長として多忙な現在もガーデン案内や庭造りに力を注ぐ。

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撮影・山崎 純敬 / SHIGAgrapher

ライター・大山 真季