まだ知られていない滋賀の魅力を、現地はもちろん、東京でもさがして、お伝えする本連載。今回は伝教大師 最澄が唐の国から持ち帰り、比叡山の山麓に播いたことが始まりとされるという「近江の茶」について。この「近江の茶」を日本橋にある「ここ滋賀」で余すところなく楽しめるサービスを発見!その奥深さをじっくり味わいました。

滋賀の情報発信拠点!  ここ滋賀

滋賀の魅力を様々な角度からお伝えするイベントを開催中! 滋賀の特産品、伝統工芸品などの販売、33蔵元の日本酒が味わえるSHIGA’s BAR、「近江牛と発酵」をテーマにしたレストラン「日本橋 滋乃味」など、滋賀を全身で体験できる場所です。

東京都中央区日本橋2-7-1 東京日本橋タワー
東京メトロ、都営地下鉄日本橋駅B6、B8出口すぐ JR東京駅八重洲北口徒歩6分
http://cocoshiga.jp/

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近江の茶

滋賀のお茶について教えてくれた人

一般社団法人 滋賀県茶業会議所 事務局長 和田 龍夫さん
近江の茶の生産から流通までを統括する団体組織「滋賀県茶業会議所」。近江の茶をPRするイベントのほか、日本茶に親しんでいただこうと、お茶の淹れ方教室なども開催している。

日本最古の歴史を持つ滋賀のお茶

最澄が比叡山の麓にある日吉大社のほとりに茶の種を播き、茶園を作ったことが記されている立て看板。日吉大社では毎年5月に茶摘祭が行われ、その茶葉は神事に使われている。
805年、伝教大師 最澄が唐の国より茶の種を持ち帰り、比叡山の山麓に捲いたことが近江の茶の始まり。県内南部を中心、土山、朝宮、政所が三大産地に発展しました。かつては京都に集荷され「宇治茶」として販売されることが多く、滋賀は茶の産地としてあまり知られていませんでしたが、20年前に発足した「滋賀県茶業会議所」が中心となり、1200年の歴史と高品質を誇る「近江の茶」としてPRを行っています。

これからの近江の茶を考える注目の茶園

昇龍園は朝宮で代々続く茶農家であり、現在は服部昭彦さんが7500坪の茶畑をたった1人で管理しています。「だれかと分業する方が効率がいいんですが、1人でやっているからこそ目が行き届くことがあります」と、服部さん。朝宮茶は香りが高く高値で取引される高級茶であり、宇治茶の茶商へ卸す茶園も多く、一般には知られていない状況でした。そこで服部さんは、卸しの傍ら、朝宮茶として自園の茶葉販売をスタート。パッケージも「若い世代がジャケ買いしたくなるものにしたい」と変更。朝宮茶を知ってもらうため、SNSで発信し、さまざまなイベントにも参加されています。
昇龍園 TEL:0748-84-0037

覚えておきたい! 滋賀の3大お茶産地

土山茶(つちやまちゃ)
野洲川沿いのなだらかな丘陵地に茶畑が広がる滋賀県最大の茶所。茶葉を摘み取る前に日差しを遮る覆いをかぶせることで、旨みを増し、渋みを抑えた「かぶせ茶」の栽培が盛ん。茶の品評会でも何度も賞を受賞している。

朝宮茶(あさみやちゃ)
茶の栽培に適した標高が高く寒暖差が大きい山間地。味と香りを損なわないよう蒸し上げる若蒸しが主流で、一般の煎茶より色が淡く、美しい山吹色も特徴的。特に香りの高さは随一で、「香りの朝宮」と呼ばれている。

政所茶(まんどころちゃ)
「宇治は茶所、茶は政所」と謳われ、全国的にも高級茶として知られています。茶の品種はお馴染みの「やぶきた」でなく、在来種のみを栽培。在来種が自然のままの樹形で育つ茶畑は、一見の価値のある風景です。

お茶と歩んできた信楽焼の茶器

信楽焼は、742年、聖武天皇が紫香楽宮の造営に着手する際、瓦を焼いたことが始まりとされ、近江の茶の歴史とほぼ変わらない。室町・桃山時代は「茶陶信楽」として有名に。信楽の土は大物陶器を焼ける丈夫さがあり、茶壺の産地としても名が知られている。

「日本茶業発祥の地」といわれる近江、
その近江の茶をハンドドリップで
飲み比べ。

3つの温度で淹れたお茶は、味わいはもちろん香りや色まで異なり、
近江の茶を目で見て愉しむことができる

「日本茶業発祥の地」といわれる近江、
その近江の茶をハンドドリップで
飲み比べ。

淹れる温度で、味わいの違いも楽しめる
近江のお茶の奥深さを「ここ滋賀」で

豊臣秀吉が滋賀の長浜城主だった頃、石田三成が3杯のお茶を温度を変えて出し、秀吉がその心遣いをひどく気に入り、三成を家臣としたと言われる「三献の茶」という逸話があります。そんな温度によって変わる近江の茶の奥深さをここ滋賀1階の「SHIGA’s BAR」でもワンコインで楽しむことができるのです。しかもお茶の抽出にはコーヒーのドリップツールと、ペーパーフィルターを使用。65℃のお湯でじっくり抽出した茶は、旨味と甘味が感じられるまろやかさが、80℃のお湯では香ばしい新鮮なお茶の香りが、アイスではキリッとした飲みくちと程よい苦味が楽しめて、1つの品種の中でもこれほどに味が変わることを実感できるでしょう。また、2階のレストラン「日本橋 滋乃味」では、信楽焼の茶器で淹れた近江の茶をじっくりと嗜むこともできます。

カウンター越しに、目の前で抽出してくれるのも楽しい

1F 地酒バー「SHIGA’s BAR」

TEL   :03-6281-9871

営業時間:10:00〜23:00

「SHIGA’s BAR」では滋賀県産米「みずかがみ」を使ったおにぎり、オリジナルブレンドコーヒー、ソフトクリームの販売も。

マーケットで買える近江のお茶

産地によって「土山茶」「朝宮茶」「政所茶」などと特徴あるお茶が味わえる近江の茶。1階のマーケットでは常時10種類ほどを販売。(左から)ほうじ茶の名店・マルヨシ近江茶の「一番 最高級 土山ほうじ茶」70g 1,080円、65℃で淹れて飲むのがおすすめ「かたぎ古香園 ASAMIYATEA 朝官煎茶」30g 648円、希少な政所茶「政所園 政所茶」50g 1,080円。

1F:「マーケット、コンシェルジュ」

TEL:03-6281-9871

営業時間:10:00〜20:00

2F:「日本橋 滋乃味」

TEL   :03-6281-9872

営業時間:ランチ11:30〜14:00(L.O.13:30)、
ディナー18:00〜23:00(L.O.22:00)

「日本橋 滋乃味」では希少な政所茶や朝宮茶を信楽焼の茶器で楽しめる(650円)。