2024年08月30日(金)公開
メイン写真:©️イナズマロックフェス2023実行委員会
滋賀ふるさと観光大使・西川貴教さん。
1970年9月19日生まれ。滋賀県出身。1996年5月、ソロプロジェクト「T.M.Revolution」としてシングル「独裁 -monopolize-」でデビュー。その後、「HIGH PRESSURE」「HOT LIMIT」「WHITE BREATH」「INVOKE」など大ヒット曲を連発する。
2008年、初代滋賀ふるさと観光大使に就任。翌2009年、滋賀県初の大型野外ロックフェス「イナズマロック フェス」を主催。以降、地元自治体の協力のもと、毎年イベントを開催している。
「昨年は、感染症の影響を心配される方たちにも安心して、また一人でも多くの方に参加していただきたいという気持ちと、天候への懸念もあったので10月に変更させていただいたのですが、実はそのタイミングは曳山の巡行で知られる大津祭と重なってしまっていました。イナズマは約3割が県内からお越しのお客様で、地域の皆さんに楽しんでいただくために工夫を重ねているイベント。にもかかわらずお祭りや運動会などと被るのは本来の目的とちょっと相反する部分があるなと思い至りました。もう1点、2025年9月28日から開催予定の“国スポ・障スポ 滋賀”への協力についてもお話をいただいておりますので、その時期は僕自身も体を空けておく方が良いだろうと判断して従来の日程に戻しました。台風は来ないことを祈りますが、こればかりは神のみぞ知るという感じですね(笑)。」
立ち上げ当初、ステージは1カ所でしたが、今や3カ所にまで増えて県を代表するイベントに成長しました。
「10年目以降はもう個人的なイベントというより、地域の皆さんに取り組んでいただいている感覚。だから目標的なものは特に設けず、とにかく楽しんでいただけるように精一杯やっていくなかで、結果として規模や内容がどんどん大きくなったと感じています。16年目を迎える今回は、エリアの規模が過去最大になる予定。これまではバスの発着場として使っていたエリアも今年はフリーエリアに変更する予定です。」
これまでもエリア変更やレイアウトの展開などに熟考を重ねてこられた西川さん。1~2回目は0社だった協賛企業も、今では入っていただくスペースに悩むほどになっているとか。
「他から“羨ましい”と言っていただけるぐらいになっているのは本当に感謝しています。とは言え、僕らがこのイベントを通じてやりたいことと、届けたいメッセージは全く変わらないので、そこはしっかりぶれずにお届けできたらと思っています。」
一大人気イベントに成長している理由の一つは、他では見られない豪華なラインナップにもあります。
「地方創生や地域振興を掲げるフェスが、近年すごい勢いで増えています。良いことだと思いますが、続けていくのは本当に大変です。僕らも手探りで作ってきましたが、今やもう“ロックフェスって何?”というぐらいジャンルレス(笑)。逆に言えば、ジャンルに囚われないのがイナズマだと達観しています。目指してきたのは“まちの祭り”ですから、いろんなことに囚われないイベントに育っていると自負しています。」
出演アーティストに関しては西川さん自身が交渉されることも多いそう。
「このイベントを立ち上げた最初のスペシャルゲストは明石家さんま師匠でした。つい先日もお目にかかった際にその話をさせていただいたところ、“もうそんなになるか!”と喜んでいただきました。同時に、“20回目のスペシャルゲストは、師匠をお呼びしますのでそれまで元気でいてくださいね”と予約してきました。」
大ヒットした映画「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」の主題歌をリリースされた今年は、参加アーティストのひとりとしても特別な思いをお持ちです。
「大先輩である小室哲哉さんと初めてタッグを組んで作り上げた楽曲“FREEDOM”が1月24日にシングルリリースされ、西川貴教としても大きく成長させていただきました。この作品は非常に多くの方が聴いてくださっていますが、実はリリースしてから小室さんと同じステージに一緒に並ぶということは一度もありませんでした。それをこのイナズマで実現できることは僕にとっても感慨深いものがあります。小室哲哉が滋賀に来るというだけでびっくりするというか、まぁひとつの奇跡ですよね(笑)。」
音楽はもちろん、イナズマグッズも皆さんの楽しみの一つです。
「琵琶湖を取り巻く滋賀県の四季の移ろいを順に色で表して、毎年のテーマカラーを作ってきました。それが今年は偶然にも紫色!これは3年前に決まっていたことで、その時にはNHK大河ドラマの主人公が紫式部であるとか全く知りませんでしたし、誰も教えてくれませんでした (笑)。ウソでしょと思いましたが、何となく縁みたいなもの感じています。風情のあるというか、趣のある紫色でグッズを作り、ステージを飾りますので楽しみにお越しください。」
グッズは、ここ滋賀でも販売が予定されています。
「Tシャツとかタオル類が並ぶ予定ですが、可愛いのが出来上がってきています。また、会場で購入する際、お並びいただくことも多いので、気に入ったものがあれば先にここ滋賀で購入してからお越しいただくとスムーズだと思います。残念ながら会場に来られない皆さんも記念にお持ちいただけたら嬉しいです。」
グッズは8月31日(土)より、ここ滋賀でも販売予定。西川さんのこだわりを集めたアイテムをぜひゲットしてください。
西川さんは、イナズマロック フェスの収益の一部を滋賀県の環境保全活動に寄付されています。
「琵琶湖だけでなく、地元の景色も、実はかけがえのない存在であると離れてみて実感しました。また、イナズマを立ち上げて16年、ふるさと観光大使に就任して17年、まちが変化していく様子も見てきました。発展する素晴らしさもありながら、同時に地域によって抱える問題の違いみたいなものも感じています。例えば湖東と湖西の地域差、環境問題。これを滋賀県全体でとらえ、行政だけの問題にせず我々ができることは何なのかを考え、イナズマなどの機会を通じて地域のことを知り、また愛していただくことができたらなと思っています。」
インタビューの最後に、イナズマロック フェスとその開催地である滋賀県の魅力についてお話しいただきました。
「NHKの大河ドラマでは、3年に1回ぐらい滋賀が舞台になるんですが、逆に言うと歴史遺産に頼り過ぎな部分もあります(笑)。それを使ってどういうサービスをするか、例えば石山寺なら縁のある紫式部の歌になぞらえた料理を提供するとか、紫式部が生きた時代の所作を宿泊しながら体験するとか、今あるアイテムで何とかしようというのではなく、ゼロから作っていくことで変わっていくんじゃないかなと思っています。
滋賀県草津市はイナズマでもおなじみの烏丸半島に日本初となる人工サーフィン施設などの建設計画を発表しました。海なし県にプロサーファーを養成する施設を作るとは、これこそ逆転の発想ですよね。 “滋賀県って琵琶湖以外何もないよね”と言われますが、イナズマのように何もないんだから何をやってもいいんじゃないのというゼロからの発想で勝負して行きましょう!
手を挙げてくださる地域の方も増えています。変わりゆく滋賀県をイナズマきっかけに知って欲しいし、県外の皆さんのアイディアもウエルカムです。」
イナズマロック フェス2024は、令和6年(2024年)9月21日(土)・22日(日)に滋賀県烏丸半島芝生広場で開催。
西川さんをはじめ多彩なアーティストの皆さん、そして滋賀の魅力を味わいにぜひお越しください。
■日程 令和6年(2024年)9月21日(土)・22日(日)
■会場 滋賀県烏丸半島芝生広場
アーティスト情報、チケット情報、アクセス等の詳細は公式HPでご確認ください。
ここ滋賀2階のレストランでは、9月末まで「ここ滋賀」×「イナズマロックカレー2024」のコラボメニュー「近江牛とグリル野菜のイナズマロックカレー」を提供します。タボくん湯葉入りのスパイスの効いたピリ辛カレーです。ぜひ、味わってください!
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