2026年7月1日(水)公開
小鮎煮とえび豆は琵琶湖の恵みを活かした郷土料理。貴重なタンパク源として、また保存食としても昔から家庭で食べられてきました。
そんな郷土料理をつくっておられる鮎の専門店「あゆの店きむら」を運営する木村水産株式会社 代表取締役社長 木村 有作さんにお話を伺いました。
琵琶湖が育んだ滋賀の味
海のない滋賀県では、昔から貴重なタンパク源を琵琶湖の恵みに頼ってきました。そうした文化の中で生まれたのが、小鮎煮とえび豆です。
小鮎煮とは、琵琶湖で捕れる10cmほどの小さな鮎を醤油と酒などで味付けした料理のこと。一般的な鮎が川を遡上して成長するのに対し、小鮎は琵琶湖で一生を過ごすため、小ぶりなのが特徴です。骨や皮までやわらかく、鮎ならではのほろ苦さを楽しめることから、昔から佃煮や甘露煮として親しまれてきました。
えび豆は、琵琶湖のスジエビと大豆を甘辛く煮た料理のことです。滋賀県では昔から大豆の栽培も盛んで、身近な食材を組み合わせた郷土料理として受け継がれてきました。「エビのように腰が曲がるまで長生きできるように」という願いも込められ、お祝い事でも食べられてきた料理です。

小鮎煮

えび豆
すべて手作りで仕上げる家庭の味
こうした郷土の味を守り続けているのが、鮎の専門店「あゆの店きむら」を運営する木村水産株式会社です。もともとは鮎の養殖事業から始まった会社ですが、木村社長の祖母が家庭で作っていた鮎の甘露煮をお客様に振る舞ったところ、それが好評を呼び、商品化することになったそう。
こだわりは、加工からパック詰めまで、全て手作りで仕上げること。小鮎煮は、鮮度抜群の琵琶湖産小鮎を使用し、地醤油と地酒で味付け。熟練した職人が小鍋に付きっきりとなり、直火でじっくりと煮上げます。「シーズン中はとても暑いのですが、直火で作ることによるおいしさには代えられない」と木村さん。また、小鮎は「小糸漁」という漁法で捕れたものを使用。
サイズが均一なため、炊きムラが少なく、美しい仕上がりになるのだとか。えび豆も、それぞれ別々に炊き上げ、最後に合わせることで、食感や形をきれいに残せるのだそうです。

小糸漁


「小鮎煮は、あつあつのご飯のおかずとして食べるのが一番美味しいですが、お酒のアテとしてもおすすめ。えび豆は副菜として活躍します」と木村さん。
小鮎煮とえび豆は、ここ滋賀、もしくは木村水産のオンラインショップでも購入可能です。
湖国ならではの郷土料理をぜひ味わってみてください。


あゆの店きむら 本店
■住所 滋賀県彦根市後三条町725
■問合せ 0749-22-1775
■営業時間 9:00〜18:30
■定休日 火曜日