2024年1月7日(日)公開
「光る君へ」の撮影は、昨年5月、滋賀県のお隣、京都の平安神宮からスタートしました。紫式部にとって生涯のソウルメイトとなる藤原道長役の柄本佑(えもと・たすく)さんと共に平安貴族の衣装で臨んだ吉高さん。
「平安神宮でスタートが切れるなんてこの上ないことなので、とても嬉しかったです。令和から平安時代にタイムリープしたようで、衣装を着けて歩いているだけで、緊張と不安が入り混じった高揚感に胸が高鳴りました」。
今回の舞台は、平安中期のおおらかな時代とあって、大河ドラマでは珍しく合戦シーンが少ないと言います。
吉高さんが思う見どころについて伺うとー。
「平安貴族の衣装や調度品などは、やさしくて繊細な色使いがとても新鮮です。それと驚いたのは、セットがとても大掛かりなこと。ある日突然、セットの中に大きな池ができていたり、お馬さんが何食わぬ顔でいたりして。『これが大河なのね!』とスケールの大きさにびっくりしました(笑)。きっと、いつもの大河とは違った光景や衣装を観てもらえると思います。私もテレビの大画面を通して観るのを今から楽しみにしています」。
脚本を担当するのは、ラブストーリーの名手と言われる大石静(おおいし・しずか)さん。吉高さんは「まひろ」をどんなキャラクターと捉え、演じているのでしょうか。
「笑っちゃうくらい頑固で、大人のようで子どもっぽい女の子です。好奇心旺盛で多感なまひろが成長していく過程や『源氏物語』を紡いでいく姿がどう描かれるのか。大石さんならではの大胆なセリフもあったりして、新しい脚本が来るたびにドキドキしますが、私自身も楽しみながら丁寧に演じていきたいですね。ラブストーリーあり、政治的な人間模様ありの作品を、大勢の出演者のみなさんを巻き込みながら創り上げて行けたらいいなと思っています」。
滋賀県の石山寺は、紫式部が『源氏物語』の構想を練り、起筆したと伝わるところ。寺から眺めた景色や風情、琵琶湖に映る月にインスピレーションを得て筆を進めたと言われています。
「実はまだ石山寺へご挨拶に行くことができていないのですが、本堂の一画には紫式部が籠ったという部屋や実際に使われていた硯も残っていると聞きました。硯(すずり)はレプリカもあって、墨を磨る(する)こともできるとお聞きしたので、ぜひ使ってみたいです。でも私自身は左利きなので右手で筆を持つシーンは手が震えたりしてけっこう大変。撮影前には毎回しっかり特訓を受けて頑張っています。
今後、もし滋賀県でロケがあるなら、その際にはぜひ石山寺を参拝して、四季折々のお花が美しいという境内を歩いたり、紫式部がインスピレーションを受けて物語を書き始めたという琵琶湖に映る月も眺めてみたいと思います」。
料理は作るのも食べるもの大好きという吉高さん。滋賀グルメにも気になっているものがあるのだとか。
「実は私、ちゃんと滋賀を訪ねたことがないんです。滋賀県といえば、温泉があったり、日本三大和牛の近江牛やうなぎなど、美味しいものもいっぱいあるイメージです。しっかりリサーチして、滋賀の美味しいもの巡りもしてみたいですね」。
千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を書き上げた紫式部の人生を描く『光る君へ』は1月7日(日)スタート。
平安の世を、自らの才能と努力で生き抜いた、稀有な一人の女性の愛の物語。秘めた情熱と想像力に溢れた紫式部を吉高さんがどう演じるのか。ワクワクが止まりません。
YURIKO YOSHITAKA
1988年東京都出身。2006年、初出演した映画「紀子の食卓」で第28回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞受賞。2008年に映画「蛇にピアス」で主演を務め、第32回日本アカデミー賞新人俳優賞と第51回ブルーリボン賞新人賞をダブル受賞。2014年には連続テレビ小説「花子とアン」(NHK)でヒロインを演じた。以降、普通のOLからミステリアスな女性まで、映画・ドラマで様々な役柄を演じている。大河ドラマへの出演が2008年の「篤姫」以来二度目。NHKで文筆家の女性を演じるのは「花子とアン」の村岡花子役、「風よあらしよ」の伊藤野枝役に続き3回目。
主人公は紫式部、千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を書き上げた女性。光源氏=光る君のストーリーの原動力は秘めた情熱とたぐいまれな想像力、そして一人の男性・藤原道長への想い。変わりゆく世を、変わらぬ愛を胸に懸命に生きた女性の物語。
大河ドラマ「光る君へ」(NHK・2024年)
NHK総合 毎週日曜夜8時ほか 初回放送 1月7日(日)
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