2024年07月01日(月)公開
今年4月、「ひこにゃんえほん」が発売になりました。生みの親である、もへろんさんに絵本への思いを聞くと—。
「彦根市さんとの協力関係により、ひこにゃんの絵本の出版にたどり着きました。絵本の発行により、ひこにゃんのキャラクター性や新しい世界を展開できるように。ひこにゃんを取り巻く環境や性格、これまで皆さんが知らなかった表情を見せていくことができたり、ひこにゃんというキャラクターの魅力をさらに発信していけるのではと思っています」。(もへろんさん)
新しい“ひこにゃんワールド”では、ファンならずとも思わず笑顔になってしまう愛らしい姿にたくさん出会えそうです。
キャラクター作家として活躍するもへろんさん。ひこにゃん以外にも手がけたキャラクターは多数。
「ひこにゃんの誕生は、彦根藩主・井伊直孝を助けたとされる、豪徳寺の招き猫伝説に由来します。幸運をもたらす猫であり、千年、二千年を生きて人々を助ける、精霊のような存在です。ひこにゃんは癒しの存在で、愛嬌をふりまきつつも、どこか人の世をちょっと上から見ているような、そんなキャラクターです。私は、キャラクターを考えるとき、ふくよかな丸から描き始めます。丸い下ぶくれの顔は、見る人に癒しを与えてくれる気がします。顔の上の方に目や鼻、口などのパーツが集約されていて、なんだか福々しい感じもします」。(もへろんさん)
もへろんさんが創り出すキャラクターは、どの子も丸く、愛らしいルックスをしているのが特徴。作者の人柄や雰囲気がふんわりと表れているような気がします。そんなもへろんさんのキャラクターづくりのプロセスもユニークです。
「小学3年生のときに初めて考えたキャラクター『さくさくさん』は、私のソウルパートナーとも言うべき存在です。幸運の精霊として、今はもへろんスタジオのシンボルマークとなっています。キャラクターは自分の分身のようなもの。皆さんに福を与える存在ならどう振る舞うか、どういう表情をするか。喋り方や仕草など、頭の中で演技をしながら描いていきます」。(もへろんさん)
下ぶくれの丸いお顔がかわいい「さくさくさん」。
最近では、ひこにゃんのライバル「わるにゃんこ将軍」が現れ、平穏だったひこにゃんの世界もなんだか騒がしくなっているようです。
「わるにゃんこ将軍のデザインを完成させたのは15年くらい前でしょうか。実は、ひこにゃんを考えたときから存在するキャラクターなんです。私が構想していたニャンコワールドの中にいる、ひこにゃんのライバルです。このニャンコワールドには、隣町のお姫様だったり、ペットのハムスターも出てきます。わるにゃんこは存在としては純粋なんです。絵本の中でも間抜けなイタズラをしちゃったり、憎めない子です(笑)」。(もへんろんさん)
また、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」とのコラボも始まり、ひこにゃんの世界はどんどん広がりを見せています。
「関西の東側にある彦根市のひこにゃん、大阪・関西万博のミャクミャクが一緒に関西を盛り上げることができたらとの思いでコラボをスタートさせました。彦根市では、彦根城の世界遺産登録をめざした取組も盛り上がっていて、今回のコラボで街の気運醸成にも役立てるのではと思います。さらに、これは奇跡とでも言うべきか、関西万博2025の開幕日とひこにゃん誕生日は同じ日(4月13日)なんです。いろんな広がりを持ちながら、彦根に活気を出したいです。ひこにゃんに関わってくださった皆さんに、福をもたらすような、プラスになる形でひこにゃんの世界を拡張していければと思います」。(もへろんさん)
ひこにゃんショップ、ひこにゃんダイニングがある四番町スクエア(彦根市本町 1丁目8番28号)。ひこにゃんグッズ、絵本はここでも購入可能。
最後にもへろんさんから、絵本の発売に際してメッセージをいただきました。
「今までひこにゃんにふれることがなかった方にも、ぜひ手に取っていただきたい内容です。また、今まで愛してくださった方々には、ひこにゃんがどういう世界で過ごしているのか、絵本を通して思いを馳せる一助になれば、私も嬉しいです」。(もへろんさん)
「ひこにゃんえほん」(1、2、3巻/各1,200円)は、ここ滋賀でも販売しています。ぜひお手に取って、愛すべきひこにゃんとその仲間たちの世界にふれてみてください。
1985年生まれ。キャラクター作家として、主に関西で活動。
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