©️イナズマロック フェス2022実行委員会
2023年9月15日(金)公開
「おおよそ催し物から縁遠かった滋賀県でフェスをやることに、最初は周りからも『無謀だ』と言われましたし、そんなに長く続くものじゃないって思っていらっしゃった県民の方も多いのでは。それが、お陰様で15年目を迎えることができました。
今、日本中でいろんなフェスが立ち上がっていると思うんです。でも、ここまで官民が一体となって行っているフェスというのは、全国的にも稀なイベントだと思います。」
官民が共鳴し、走り続けてきた15年。今年は、例年の9月開催から10月開催へとスケジュールを変更しました。
「9月開催は、シルバーウィークの中日が僕の誕生日に当たることが多かったこともあり、家族や母にステージに立つ姿を地元で見せられるということを、ひとつの大きなモチベーションとして続けてきました。でも、2017年に母が亡くなって、2018年に10年目を迎えることができて。その直後からコロナ禍になり、僕のイベントというよりも滋賀県の催し物として、より皆さんに親しんでいただきたいという思いが強くなりました。それならば尚のこと、皆さんが天候などに左右されず、安心して会場に足を運んでいただける日程を考えて、10月第1週の連休に開催日を設定しました。」
昨年は3日目が天候の影響で中止となり、来場してくださったファンの皆さん、イナズマロックフェスのために滋賀に来てくれたアーティストの皆さんに「申し訳ない気持ちでいっぱいだった」と西川さん。
「この時期は比較的、天候が良いと統計で出ているそうです。そこに賭けるしかない!と、日程の大きな変更をさせていただきました。15年目、新たな気持ちでイベントをスタートさせるということもあります。これまで以上に気持ちの入った3日間になると思います。」
今年は、4年ぶりにイナズマフードグランプリが復活するなど、フェス会場の催しも大きな賑わいを見せてくれそうな予感。
「フードグランプリは、県内のお店、もしくは県産の食材を使ったお店に限定するというルールを一旦外して、“滋賀県に美味しいものを持ってきてもらおう”ということで全国から募集しました。ブース展示では、県内の企業様ともより強く結びつき、たくさんのご協力をいただきました。また、昨年に引き続きカーボンオフセット開催を目指して企業様や地域の皆さんとさらに結びつきを強くし、その内容を濃くしています。
毎年来ていただいている方にも、『あ、ここが良くなっている』とか『ここが充実している』と感じていただけるよう、イベントの細部にフォーカスし、クオリティを上げていきたいと思っています。」
さらに「自治体の方々も、県外の皆さんに“滋賀県が抱える問題や取組を知っていただこう”という意識がすごく強くなっていると感じています。そこは、僕らもより強くバックアップさせていただければと思っています。」と、西川さんは力を込めます。
また、今年は会場へのアクセスを見直し、JR守山駅直結の直通バスの運行が決定。来場者と地元の方々に不便をかけたくないという西川さんの思いを受けて、守山市がバックアップすることに。
「守山市長には、ゼロベースでお話に伺ったのですが、本当に前向きにお考えいただきました。ピストン輸送のバスを駅直結にしていただけたことは、本当に画期的で『ありがたい』という言葉につきます。」
駅直結のバスに加え、会場近くへのパーク&ライドも実施予定。公共交通機関に加え、「車移動が主となるエリアのファンや子ども連れ、ご高齢の方にも遊びに来てほしい」と、西川さんはイベントのファンだけでなく、地元の方々への配慮や思いも大切にしています。
毎回、豪華なアーティストラインナップで会場を盛り上げてくれるイナズマロック フェス。今年も“超豪華”な顔ぶれから目が離せません。
「こんなラインナップは、イナズマでしかないですよ(笑)」と西川さんが思わず顔をほころばせる出演者の数々。
「ジャンルもキャリアも音楽性もみんな無茶苦茶でいいんです。みんなが滋賀県でこのアーティストを見てみたいと思う人をステージに呼びたい、その気持ちでいっぱいですね。だから、毎年のブッキングがすごいことに(笑)。」
そんなジャンルレスなラインナップは、西川さん自らが声をかけて出演を依頼しているそう。
「みんなで細い糸を辿りながら、出演交渉しています。それと、ゲストで来てくれるアーティストの皆さんにも滋賀県っていう場所を知ってほしいということもあります。できるだけ“滋賀に行ってみたい”“イナズマに出てみたい”と言ってくださる方をお招きするようにしているんです。出演交渉は、いい意味でギリギリまで粘って戦い続けています。実行委員会もそういう無茶なことを言う人間に付き合ってくれる素晴らしい皆さんなので。だからこそ、この異次元のラインナップを完成させられていると思います。
このラインナップでイベントをやっている、もしくはこういう風なラインナップを組んでいるフェスって日本中どこを探してもないと思うので。」
フェスといえば、音楽はもちろん、グッズも楽しみの一つです。今年のイナズマグッズは、これまで以上に気合いをいれて臨んだ渾身の出来栄えだとか。
「今年は僕もデザインチェックの段階から参加して、意見を出してきました。フェスTシャツだから音楽の匂いがするのはもちろんなのですが、どこか琵琶湖や水、マリンスポーツだったり、水辺を感じさせるようなデザインを意識しています。」
水辺の雰囲気だけでなく、滋賀の美しい風景もデザインに活かされています。
「キーホルダーのデザインはグラデーションに。夕景でちょうど山並みに日が沈む時って、青みがかったり紫だったりとか、オレンジだったりとか、目まぐるしく色が変わります。そんなことを想起させてくれるようなデザインを施しています。
あと、開催が10月になるということもあって、肌寒さを感じることもあるかと思います。今年はパーカーも用意しています。」
グッズは、9月30日より、ここ滋賀でも販売予定。西川さんのこだわりを集めたアイテムをぜひゲットしてください。
西川さんは、イナズマロック フェスの収益の一部を滋賀県の環境保全活動に寄付しています。
「今も人口が増え続けている滋賀県。たくさんの移住者を迎え入れる場所である反面、人が増えるということは環境も変化していきます。滋賀出身の私たちは環境意識の高い県民性であることは皆さんもご存知だと思いますが、移って来られた方々にもイベントを通じて滋賀県の考え方や思いを一緒に考えることが大切なんじゃないかなと思います。思いを知ってもらい、それを他府県の方にも持ち帰ってもらう¬。真面目に楽しみながら伝える、そんな機会になればと考えています。
それと、これは立ち上げ当初からお話ししていますが、『どこ出身?』と聞かれて口ごもらなくてもいいように、僕もまだまだ頑張っていくので、一緒に胸張って『滋賀県民です!』って言えるように、ぜひともこのイベントを通じて僕の方にも応援をいただけると嬉しいです。」
インタビューの最後に、イナズマロック フェスとその開催地である滋賀県の魅力についてお話しいただきました。
「今回は、10月開催に変更となりました。秋口の琵琶湖畔というと日中もそうですが、夕方にかけては気温差で爽やかな風が吹いてくれます。安心して大きな声で歌ったり、大いに盛り上がっていただきたいですね。
また、秋の滋賀県は過ごしやすく、いい季節です。キャンプや屋外のレジャーを楽しまれるにも一番いいシーズンだと思います。これを機会に滋賀県を訪れていただいて、滋賀県の素晴らしさと滋賀県にお住まいの素晴らしい皆さんとの出会いを楽しんでいただきたいなと思います。」
イナズマロック フェス2023は、令和5年(2023年)10月7日(土)・8日(日)・9日(祝・月)に滋賀県烏丸半島芝生広場で開催。
西川さんをはじめ多彩なアーティストの皆さん、そして滋賀の魅力を味わいにぜひお越しください。
イナズマロック フェス2023
■日程 令和5年(2023年)10月7日(土)・8日(日)・9日(祝・月)
■会場 滋賀県烏丸半島芝生広場
アーティスト情報、チケット情報、アクセス等の詳細は公式HPでご確認ください。
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